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近隣国の現状 - ミャンマー

ASEAN近隣国の現状
ミャンマーの工業団地の開発の現状 「まだまだ、先は長い製造業(機械加工)のミャンマー進出」
最終更新日 : 2014年07月
一昨年、昨年くらいからジェトロさん等、多くのミャンマーセミナーが開かれて来たが、タイにおける日系企業では「タイプラスワン」として、俄然注目が集まっている。 遅ればせながら筆者も実際に現場に足を運んで、SEZ(スペシャル・エコノミック・ゾーン)の中で開発中のティワラの工業団地の視察を行った。それに関して、 永年タイでの製造業や新規進出企業さんをサポートしてきた経験から述べていきたい。

先ず、ティワラの工業団地までは、首都ヤンゴンから車で1時間弱の距離であった。

レンタルした車に関して 下記のミャンマー・レンタカーと言うローカル企業に依頼した。 http://www.myanmar-rentacar.com/indexj.php 実際に掛った金額は、約10年落ちのアルファードを 10時間拘束で、車両、運転手、燃料代込みで、115ドルであった。
SEZまでの道のりは、片側1車線の舗装道路で、現状で既にプチ渋滞気味である為に、今後、工業団地が稼働すると大渋滞になる事が容易に予想される。 また、2014年6月現在の工業団地の造成に関してであるが、その後の進捗具合にも左右されるが、後1年は入居が難しそうな工事具合であった。また、ティワラの工事区画以外では、水牛が歩き、 畑や田んぼしかないのが現状のSEZである為に、製造業の本格進出との話が出ているが機械加工系の企業に置いてはかなり難しいと見るべきだろう。筆者が考えるに5年は早いと感じた。 また、多くの企業が進出を始めるにあたっては、後10年は掛かりそうである。その際に、居合わせた鴻池運輸の進出担当者さんの話では、平米70ドルくらいとの事であった。 (価格は、直接デベロッパーに確認した訳ではないので正確な事は言えないが)
尚、タイで一番人気のあるアマタナコン工業団地の土地が平米130ドルくらいで、インドネシア・ジャカルタ近郊のジャバベカの工業団地の価格が平米230ドルくらいなのを考えると、 ミャンマーのそれはタイの半分だが、現地の物価等を考慮すると、かなり高いと言える。因みに、ベトナム・ホーチミン近郊のロンドゥック工業団地で平米120ドル位になる。

また、既に既存の進出企業、特に、ガーメント(被服など)の企業は、ミンガラドン工業団地、ヤンゴン・インダストリアル・パークに多く進出している様に見受けられた。 以前、ジェトロさんのセミナーでガーメントの企業さんがミャンマー進出に関して、本当は教えたくなかったがミャンマーに関して教えます、として繊維産業が如何に低コストで生産出来てミャンマーが 素晴らしいかを語ってくれたが、その方が言うにも既に5年遅かったとの事。(セミナーが開かれたのは2013年、つまり、2008年には進出していなかったら旨味が少ない、との事)実際、 繊維産業は機械加工産業に比べて有望だが、進出が遅ければそれだけ、利益を逸する可能性がる。

また、現地で、ミャンマーのコンサルをやってる企業さんにお話を伺うと、既に中国が軍事政権下での進出が多く、日系進出はかなり厳しくなりそうな感じである。